映画『ゼロ・ダーク・サーティ』公式サイト

Webデザイン３つの良いとこ : 3 Good Point!

1. 横スクロールで情報を逃さない
2. 黒い枠で境目をしっかり
3. 赤と白の文字色が映える

私はWebデザインのココを見た！

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映画『ゼロ・ダーク・サーティ』の公式サイトのWebデザインをレビュー。左右スクロールが特徴のWebデザインです。横スクロールは意外と物事を見落とさずにページスクロールが可能なんだなぁと改めて実感しました。予告ページがこのスタイルになっているのってちょっと珍しい。

左右スクロールで情報を逃さない−今どこを見ているかわかるグローバルメニュー

左右スクロールでのページ閲覧を実現しています。上下スクロールでもしっかりと左右に動くようになっているので、初めて訪問した方は「おっ？」となってページ閲覧の面白みが増しますね。

そんな左右スクロールページですが、グローバルメニューとのリンクがユーザビリティを向上させています。左右スクロールだと、「今自分がなにを見ているか」ということがわからなくなってしまいがち。その問題をグローバルメニューとのリンクで解決しています。

左右にスクロールすると、今見ているページに合わせてメニューの文字色がアクティブ色に変化。このデザインは良いですねー！まず自分がどこにいるかわかるし、色が変化するという動的な変化のおかげでページ遷移の「つまらなさ」が若干少なくなっている気もします。

黒枠でページを区切る、物語を区切る

ゼロ・ダーク・サーティの世界観を表現する手法として、ページごと、写真ごとに若干太い黒線で区切られています。この黒線、このサイトにとってとても重要な要素ですよね。この黒は大胆にも「#000000」の漆黒の黒を使用しています。ダークという意味合いを精一杯演出していますよね。また、この黒線のおかげで明らかにページの単調さが軽減されています。もし、ただ単に写真が連なっているだけだったら、このようにハッキリ、スッキリとしたデザインには映らなかったでしょう。

赤と白の文字色

文字色はほぼ全て、赤と白で統一される構成。この使用されている赤が絶妙です。

ゼロ・ダーク・サーティは、物語の中に「暴力」という性質が含まれてるので、そこから連想される「血」の赤をWebデザインの中に含ませているんですね。また背景色は黒となっているので、赤と黒の配色が不安を煽っています。ということで、タイトルや目立たせる要素は赤文字にすることで、作品にあった形で存在感を強めているデザインとなっています。

と、最後に、先日私もゼロ・ダーク・サーティ観て来ました。ネタバレを含めない軽いレビューをして締めくくります。

結果から言うと、個人的にキャスリン・ビグロー監督の作品はとても気に入っているので、今回もとても面白かった。淡々と進むリアルな描写に、得も言えぬ魅力を感じます。

また今回の作品は前作ハート・ロッカーと比較すると、より一層見やすくなった感がありました。何よりも違いは、ゼロ・ダーク・サーティには「目的がある」という点。前作には目的はなく、それこそ淡々とリアルを描いた作品でしたよね。私はハート・ロッカーとても楽しめたのですが、あまり楽しくないという方が多かったのも事実です。そんな方も今回の作品のほうが楽しめるのではないでしょうか。

と、言ってみたものの、蓋を開けてみれば実際には評価がわかれていました。「米国を正義として描いた作品」、「やったらやり返される、泥沼の復讐劇」、「悲劇の繰り返し」や、「気持ち悪くなった」などといった軽い批判の声も散見されました。

思うところは人それぞれだと思います。が、私はキャスリン・ビグロー監督は、その「悲劇」そのものを描きたいのではないかなーと思いました。『ハート・ロッカー』でも冒頭で、「戦争とは麻薬のようなもの」という描写がありました。そんな悲劇を、現実にはこんなことが起きているんだ、ということを、リアルに伝えたいのではないかなと思っています。なのでその点でいえば上記のように感じた方にも作品としての魅力、役割は果たしているのかなぁとも思いました。

どちらにしても、明るい作風の映画が好きな方にはあまりおすすめできませんが、サスペンスというか、暗雲とさせるようなドキュメンタリーが好きな方にはおすすめの作品です。「どちらが正しい」とかは抜きにして、色々と考えさせるような、染み入る作品だと思います。個人的にはもう一度観に行きたいと久々に感じた映画でした！また、キャスリン・ビグロー監督の次回作にも期待をしています。

それでは。

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